教育・保育内容研修(令和7年度)
12月22日 第7回研修会
日時
令和7年12月22日(月曜日)午後3時~5時
会場
西脇市役所大会議室
講師
武庫川女子大学教育学部教育学科
鶴宏史教授
内容
保護者支援について
演題
支援を要する子どもの保護者対応・支援
研修の様子
12月22日研修参加者感想まとめ(PDFファイル:73.7KB)
今回の研修は、勤務年数10年以上の先生方を対象とし、保護者支援について学びました。
まず保護者支援の基本として、「保護者に障害受容を求めない」「保育者が保護者の心情を勝手に判断しない」「保護者の心情、特に揺れ動く心情を理解し、受け止める」ということが大切だと学びました。保護者の思い、不安や心配を聞けたときは支援開始の絶好の機会と捉え、何が不安か、どういう時が心配かを具体的に尋ねていくことが大切であると同時に、園での様子を丁寧に伝えることが大事だと学びました。安易な「大丈夫」は余計に不安をあおるということもお聞きし、参加の先生方は園でのこれまでの対話を振り返るきっかけにもなりました。保護者も保育者も子どもを思う気持ちは同じであることを念頭に置いて、保護者にもそれぞれの家庭の背景(家族構成、家族関係、子ども感、子育て状況、就業状況等)があることを理解し、こちらの思いを押し付けるのではなく、職員間で十分な情報共有をした上で園内での一貫した対応をしていくことが大事だと教えていただきました。
支援の基本とプロセスを学んだ後、教師と生徒との会話の事例を基に、何が適切で、何が不適切なのかを考えていきました。その中で原因追及にこだわりすぎたり、子どもの不安をあおるような言葉を発するのではなく、子どもが安心して話し出せるように待ったり促したりすること、子どもの気持ちを受け止め、分かろうとすることが大切だと改めて実感しました。
その後、具体的な支援技法(1.質問技法と2.明確化技法)について学んでいきました。1.質問技法には答え方が限定されず自由に話せる質問(開いた質問)と「はい」「いいえ」のように答え方が限定される質問(閉じた質問)があることを教えていただきました。「開いた質問」では、保護者の気持ちや具体的な状況が分かり、話をすることで保護者も自分の状況を振り返ることができる利点があり、「閉じた質問」では話すことが苦手な保護者の話すきっかけになったり、事実関係を絞り込み、ポイントを明確にする利点があるのだと教えていただきました。2.明確化技法は保護者の話を促したり、気持ちに共感したり、話の内容を確認したりする技法で、保護者に安心して話をしてもらい、大切な子どもたちの支援を共に考えていくことができるのだと学びました。
最後に、保護者支援の第一歩は「子どもへの丁寧な保育」をし、それを保護者に伝えていくことですが、保護者を受け止め支えるための姿勢や技術を身に付けることも大切だと教えていただき、参加された先生方も、今までの保育や保護者対応を振り返り、これからの支援を考える良いきっかけになったと話されていました。
12月11日 第6回研修会
日時
令和7年12月11日(木曜日)午後3時~5時
会場
西脇市市民交流施設はぐくむスタジオ
講師
NIT情報技術推進ネットワーク株式会社代表
篠原嘉一氏
内容
SNSに潜む危険
演題
スマホやSNSのトラブルから身を守るために
~幼児期のネット環境が及ぼす影響~
研修の様子
今回は、子どもたちにとって身近にあるスマホやSNSに潜んでいる危険について学びました。篠原先生から、子どもたちや教職員に関するスマホやSNSでのトラブルの事例をたくさんお聞きし、ニュースで見るようなトラブルが身近に起こっていることを知り、先生方からは驚きの声が何度も上がっていました。
ショート動画の過剰視聴による依存形成、前頭前野の酷使による集中力低下、思考力・記憶力の低下等、子どもの脳へ影響が出ていることや、食事中の動画視聴を繰り返すことで、依存する対象が親から動画に代わることがあるということ等をお話いただき、子どもたちの体や心に大きな影響を及ぼしていることを具体的に知ることができ、先生方から「ぜひ職員と共有したい」「保護者にお知らせしたい」という声が聞こえ、職員間の情報共有や保護者への周知の必要性を感じられたようでした。
子どもたちが大きくなった時にスマホやSNSでトラブルにならないためにも、スマホやSNSでできることはたくさんあるが「できることとしてもよいことは違う」ということを理解し、自分で判断できるようになることや、依存しないように自分でコントロールしてうまく付き合えるようになると良いと言われていました。
また、篠原先生は実体験や感動体験の大切さを何度も訴えられていました。スマホやSNSに全く触れないということが難しい時代になってきているからこそ、子どものうちに人とコミュニケーションをとり、いろいろな体験すること、特に感動できる体験をたくさんしてほしいと言われていました。また、スマホやSNSに依存しないためには、自分が夢中になれることを見つけることも大切だと言われていました。こども園でなされている活動や遊びがまさにそれにあたり、その重要性を改めて感じました。
参加された先生方は、人とのコミュニケーションをとり、いろいろな体験ができるようにすることや、興味があることを見つける体験ができるように環境を整えることを意識をしたいと言われていました。
9月16日 第5回研修会
日時
令和7年9月16日(火曜日)午後3時~5時
会場
西脇市役所大会議室
講師
兵庫大学教育学部教育学科
田邉哲雄教授
内容
アンガーマネジメントについて
演題
アンガーマネジメントの研修はなぜ必要?
研修の様子
9月16日研修参加者感想まとめ(PDFファイル:336.5KB)
今回はアンガーマネジメントについて学びました。アンガーマネジメントとは「怒りの感情と向き合っていくこと」だと話され、子どもの喜怒哀楽と向き合うためには、保育の中で見えないものを可視化したり、言語化していくこと、子どもの気持ちを代弁することなどが大切なのだと教えていただきました。そして、日々の保育を語り合い、喜びや悲しみ、怒り、哀れみなどを言葉にしていくことが大切なのだと学びました。
アンガーマネジメントは認知行動療法がベースになっており、まず自分の気持ちに気付き整理すること(自己理解)で、他者の気持ちも理解できるようになり(他者理解)、お互いを理解し(相互理解)その場にふさわしい方法で自分の気持ちを表現する対人関係に必要な技法なのだそうです。
アンガーマネジメントを学ぶと、「自分の怒りの感情に気付けるようになる」「怒りが強くなる前に対処できるようになる」「自分の気持ちや考えを言葉で相手に伝えられるようになる」「他者とより良い人間関係を築けるようになる」「心と身体の健康を維持できる」と様々なメリットがあるのだとお話しいただきました。しかし、どうしてもしんどくなってしまった時には心と身体を落ち着かせるために一度離れることも大切なのだと教えていただきました。このように自分の感情と向き合いながら、他者にも寄り添い、他者も自分も尊重しながら自分の意見や感情を誠実に伝えるコミュニケーション(アサーティブコミュニケーション)ができるようになると良いということを学びました。
参加された先生方は、「相手を大切にするにはまず自分を大切にすることという言葉が心に残った」「自分の感情と客観的に向き合い、アサーティブな関係を築いていきたい」と言われていました。
8月20日 第4回研修会
日時
令和7年8月20日(水曜日)午後3時~5時
会場
西脇市市民交流施設つながるスタジオ
講師
兵庫大学教育学部教育学科
礒野久美子准教授
内容
劇遊びについて
演題
子ども主体の劇遊びとは
~子どもが中心の共主体の保育から探る~
研修の様子
子ども主体の劇遊びについて1.絵本の入り口2.律動とは3.共主体の保育という3つの観点でお話しいただきました。絵本の入り口(興味を持つ場面)は人それぞれ異なるため、劇遊びでの絵本選びは難しいというお話の中で、学年に応じた絵本の選び方や読み聞かせ体験からの劇遊びへのつなげ方を教えていただきました。また子どもの脳は柔らかく吸収も早いので長編を聞くこともできますが、心の成長とバランスがとれていないと「感じる・考える・試してみる力(心情・意欲・態度)」が育たず、絵本を読み込むことが難しいと言われました。そして保育者と子ども、また子ども同士の感情体験、絵本体験と実体験の相乗効果が劇遊びにつながっていくと教えていただきました。
後半では実際に体を動かして「律動」を経験しました。律動とは「自分の心が動いた時の身体の動き」「練習して教える動きではなく、生活の中から生まれた動き」であり、身体中で音を楽しむことから始め、育ちに応じたものが大切だということを教えていただきました。実際に3歳児であればどのリズムが良いか、4歳児の発達に合わせるならどの動きが良いかを考えました。また、ピアノを1オクターブ低く弾くだけで、子どもの動きを引き出せることや、たったの1音、またスピードや強弱によっても子どもが楽しんで主体的に身体を動かすことができることを学びました。こういった普段の遊びや表現を子どもと先生が共主体で楽しみ、その様々な経験の積み重ねが劇遊びにつながっていくということをお話しされました。参加された先生方がとても和やかに笑顔で楽しまれていた姿が印象的で、感じられた楽しさが明日からの保育に生かされていくのではと感じました。
7月24日 第3回研修会
日時
令和7年7月24日(木曜日)午後3時~5時
会場
西脇市役所大会議室
講師
兵庫大学教育学部教育学科
礒野久美子准教授
内容
絵本の読み聞かせ等について
演題
教育・保育実践
~保育のいりぐち・道具がなくても楽しい遊び~
研修の様子
各園からの希望もあり、今年度からキャリア別の研修を計画・実施することにしました。今回の研修は、勤務年数5年未満の先生方を対象とし、絵本の読み聞かせや、わらべうた遊び、また非認知能力等についてお話いただきました。
「道具がなくても楽しい遊び」として、1.絵本2.手遊び3.わらべうた遊びを挙げられ、絵本の入り口(興味をもつ場面)は1つではないこと、またイメージは子ども一人一人異なり、捉え方もそれぞれ違うということを知っておくことが大切だと教えていただきました。また「認知能力・非認知能力とは何か」ということを、参加された先生方と共に考えながら、非認知能力を幼児期に育てておくと「生き抜く力が強くなる」とお話されました。
絵本の読み聞かせについてのお話では、保育経験を積んでいてもなかなか聞く機会のなかった、絵本そのものの構造や開き方、読み聞かせ中の絵本の持ち方やめくり方等について教えていただきました。また「わらべうた」と「手遊び」の違いもお話いただいた上で、全員で実際にわらべうたで遊びながら「子どもたちが感じるであろう楽しさや喜び」を共有しました。子どもたちの様子や姿をイメージしながら、自身が担当されている学年での取り入れ方や遊び方を考え、「明日からやってみます!」と意気込んで帰られた先生方がたくさんおられました。
講師の先生の元気で温かな雰囲気の中、参加された先生方もとてもリラックスして研修を受けられていました。
7月8日 第2回研修会
日時
令和7年7月8日(火曜日)午後3時~5時
会場
西脇市茜が丘複合施設みらいえ多目的ホール
講師
兵庫教育大学大学院学校教育研究科
水落洋志講師
内容
体を使った遊び
演題
“今”の子どもの育ちからみる運動遊びへの保育者のかかわり
研修の様子
今回の研修は1.運動遊びのねらいを問い直す2.子どもの声に学び・繋がりあう3.保育者の声へ緩やかに繋がる支援4.目的は不変、方法は可変5.動きから遊びを考える、楽しさや動くことを共有という5つの観点でご講義いただきました。
活動にはねらいと内容があり、これまでの運動遊びのねらいを問い直すために、内容は「子どもたちが、何をしようとしていて、どこまでできているのか」という目の前の子どもの姿とあっているのか、運動会で毎年同じ内容を繰り返すことに意味があるのか、子どもが主体かどうか等、たくさんの「問い」を投げかけていただきました。また、子どもにとって「楽しいは心のエンジン」であり、楽しいから続けられるということや、先生は子どもが本気で考えていることを一緒に楽しむことが大事だということを教えていただきました。先生方は頷きながら熱心にお話を聞かれて、自分の保育を振り返っておられました。
後半は、実際に身体を使って、いくつかの遊びを体験しました。遠くへ跳ぶために「腕をブンブン振りたい」と思っている子に、頑張って腕を振る練習をさせるのではなく、遊びながら獲得できる方法はないかと一人一人が考えた後、水落先生から仕かけ付きのバランスボールを使った遊びをご提示いただき遊びを体験しました。子どもは遊びを通して動きを獲得していくことが大事であり、保育者は動きを獲得するための遊びを考え、提示すること。そして、その先を子どもと共に試行錯誤していくことが大事だと教えていただきました。「目的は不変、方法は可変」であり、水落先生がいつも言われている「1つの願いに方略は∞」「その目的のためには、本当にそれしかないですか?」という言葉から、全てに疑問をもち、その価値を最大限に引き出すためには、何が必要か考え続けることの大切さを知ることができました。
しっぽ取りでは、ねらいや目的に合わせていろいろな遊び方をご提示いただきました。実際に遊んでみることで、その動きで何が育つのかを考えたり、体感したりすることができました。また、子どもたちが感じるであろうドキドキやワクワク感、うれしい気持ち等を味わうこともできました。参加者の方は「園でもやってみたい」「自分のやっている運動あそびについてもう1度考えたい」と言われていました。
5月22日 第1回研修会
日時
令和7年5月22日(木曜日)午後3時~5時
会場
西脇市幼児教育センター
講師
関西女子短期大学保育学科
田邉実香講師
内容
乳児の遊びについて
演題
乳児の発達とあそびの実践
研修の様子
今回の研修では発達段階を踏まえた、個々に応じた関わり方を具体的に教えていただきました。生まれた子どもたちの体は基本的にギューと縮こまっていることから、1か月健診を終えた頃には、床に寝かせて脇に指を入れて腕を伸ばしながら(足も同様)「あなたの腕はここまであるんですよー」「あなたの足はここまであるんですよー」「気持ち良いねー」と声をかけてあげると「これが気持ち良いんだ!」と理解するのだそうです。また1歳半までは皮膚で皮膚(肌と肌)に触れることは「脳を刺激していることと同じ」であり発達を促すために重要だということを知ることができました。
また「人見知り=愛着形成ができた証拠」であり、保護者や特定の大人との安心基地があるからこその行動で、安心基地があることで人の気持ちに寄り添うことができる子になるということも教えていただきました。
田邉先生の心地よい歌声の中での子どもへの関わり方の実践も見せていただき、一つ一つの動作に意味があること、子どもの発達を促す意図があることも学ぶことができました。明日からさっそく生かせる内容であったとともに、「0,1,2歳児の遊びは生きる力につながる」という言葉も印象的であり、そこにスポットを当てて遊びを考えることの重要性を感じることができる内容でした。
研修を受けられた先生方は「明日から早速やってみます!」「抱っこの仕方、考えます!」など、学んだ実践を生かしたいと意気込んで帰られ、実りの多い研修となりました。
この記事に関するお問い合わせ先
西脇市教育委員会 教育創造部 幼保連携課(幼児教育センター)
〒677-0052
西脇市和田町688-47(旧しばざくら幼稚園内)
電話:0795-22-2432
ファックス:0795-22-3156
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更新日:2026年01月22日