糖尿病専門外来

更新日:2024年02月26日

 糖尿病専門外来では、2名の糖尿病学会認定糖尿病指導医を含む3名の糖尿病専門医のもと内科医師、7名の糖尿病療養指導士を中心とした看護師・栄養士・理学療法士・薬事足・検査技師によるチーム医療で患者様の外来・入院の診療を行っています。

糖尿病と地域連携

 糖尿病を治療する目的は、よりよい血糖コントロールを行うことで合併症を予防し健康で長生きすることにあります。糖尿病の治療には、日々の血糖や血圧など全身の状態を確認する一般的な全身の問題を治療することと、合併症を調べて評価する・薬を大きく変える・インスリンを使い始めるなどの糖尿病専門的検査・加療を要するものの大きく2つに分かれます。

 2型糖尿病においては、

  • 毎月の投薬、全身管理を地域のかかりつけの先生で行い
  • 治療方針の大きな転換、今後の療養指導に対する専門的なご相談
    合併症の検索などに、かかりつけの先生のご紹介のもと西脇病院を利用していただくことで便利さと専門性を兼ね備えたより効率的な糖尿病診療が可能となります。

地域連携の仕組みの図

 そのために当院では、下記に示す糖尿病専門の診療を行っております。これらは普段はかかりつけの先生に糖尿病を診てもらっている患者様でも、かかりつけの先生から必要に応じて直接予約をお取りいただくことが可能で、当院の受診歴に関わらず糖尿病の専門的加療・療養を受けることが可能ですのでかかりつけの先生とぜひご相談ください。

当院で行っている糖尿病診療

糖尿病教育入院(予約)

 1~2週間の入院で行っています。血糖コントロールの状態を調べつつ合併症の評価も行います。また、糖尿病チームのメンバーによる講義/体験型学習にて糖尿病に対する理解を深めて頂きます。学習と合併症評価は1週間で可能ですが、血糖コントロールやより深い体験型の療養指導を行う場合は患者様と相談の上もう少し日数が必要です。

糖尿病合併症外来(予約)

 毎週水曜日に午前9時から午後3時くらいまでで、糖尿病の合併症の評価/栄養指導/療養指導を1日で行っております。普段のかかりつけの先生の診察以外に、長い期間で考えて糖尿病のどこが問題なのか、どうすればいいのかというのを糖尿病専門医やスタッフとともにご相談いただき、またその結果も含めてかかりつけの先生にご報告させていただく外来です。月々のかかりつけの先生の受診と糖尿病合併症外来を組み合わせて頂くことで、かかりつけ医を持ちながら糖尿病の専門治療・療養を受けることが可能です。かかりつけの先生よりのご予約のみの外来受診とさせて頂いております。

糖尿病教室のご案内

 毎月第4金曜日の2時から3時に当院講堂にて月に1回テーマを決めて講義/体験形式の糖尿病教室を開催しております。当院通院歴のあるなしにかかわらず、参加はどなたでもご自由ですので是非お越しください。

地域の糖尿病中核病院として

 糖尿病をお持ちの方はたくさんいらっしゃいますが、大多数の方々は先に記載していますような地域連携にて効率よく治療を受けることが可能です。
 しかしながら、一部の病状の方においては時に専門的な医療が必要になることもあります。
 当院は地域医療における糖尿病診療の中核病院として、より高度で専門的な医療も提供できるようにしております。

1型糖尿病に対する加療

 患者数は2型糖尿病に比べると少ないですが、1型糖尿病には2型糖尿病とは異なる治療法があります。1型糖尿病の治療に対して従来の頻回インスリン注射の他にインスリンポンプ(CSII)の導入・管理も行っており、また皮下連続式グルコース測定システム(CGMS)による詳細な血糖変動の測定を用いて専門的な治療に活かしております。CSIIとCGMを組み合わせたSAPや、1型糖尿病だけでなく低血糖を繰り返すインスリン治療中の2型糖尿病の方々の血糖管理にも有用なリブレ®と呼ばれるCGMを用いた診療も可能です。

インスリンポンプの写真

最新の薬剤を使用した治療

 最近の糖尿病治療薬の進歩はめざましく、インクレチンというホルモンの作用に関係したDPP-IV阻害剤と呼ばれる飲み薬やGLP-1アナログ注射薬、さらにはSGLT2阻害剤といった薬剤が利用されております。必ずしもすべての症例において最新の治療を受けることが常に良いとは限りませんが、治療の選択の幅が広がるというのは望ましいことと考えます。当院ではGLP-1作動薬の導入なども積極的に行っております。

糖尿病性腎症・透析医療

 現在新規血液透析導入の最大の原因疾患は2型糖尿病です。当院は血液浄化センターを持つ総合病院として、新規血液透析・腹膜透析の導入実績が数多くあります。また、進行した腎症だけではなく早期腎症の患者様に対しても栄養士や療養指導士が治療の相談を行う「透析予防指導」や1週間の腎臓病教育入院も行っております。

かかりつけ医(開業医)の先生方へ

 当院では糖尿病の病診連携を推進しております。緊急入院・教育入院・専門的加療の御紹介に「糖尿病内科ファックス予約票」を用いて頂くと簡便に連携が可能です。1型糖尿病、血糖コントロールが不良で薬剤やインスリンの調節が困難な方、合併症管理が困難な方などに対する専門的加療の御紹介も可能です。また、入院や当院での継続加療が必要なほどではなくても、合併症の精査や現在の病態・治療方針の確認に、地域連携室から直接予約可能な専門外来「糖尿病合併症外来」を用いて頂くことも可能です。

ファックス予約票

 糖尿病での御紹介専用のファックス予約票です。診療情報提供書も兼ねており、貴施設で問題なければこれを診療情報提供書として頂くことが可能です。今まで通り通常のファックス予約票を用いて糖尿病患者様の御紹介を頂いても問題ありません。

 毎週水曜日の合併症外来専用の予約票です。必要事項を記載頂くと地域連携室より日時の記載された患者様向け案内票をファックスで御返信させていただきますので、患者様にお渡しください。予約当日は患者様は朝絶食の上、午前9時にこのファックス予約票と医療保険証を患者様に御持参のお伝えをお願いします。

 

 糖尿病合併症の検索のみならず、患者様への療養・栄養指導、また先生方への糖尿病専門医からの治療方針に関するご案内もご用意させて頂きます。安定されている患者様でもおよそ1~2年間隔で当院にご紹介いただきますとより効率的な糖尿病診療に対するお手伝いが可能かと思われます。

この記事に関するお問い合わせ先

西脇病院 事務局 病院総務課

〒677-0043
西脇市下戸田652-1
電話:0795-22-0111
ファックス:0795-23-0699

問い合わせフォーム