令和4年度西脇市幼稚園・認定こども園・小学校接続カリキュラム調査研究委員会

更新日:2024年03月29日

令和4年度委員会(第1回から第4回)

日時

【第1回】令和4年5月17日(火曜日)午後3時30分~4時45分

【第2回】令和4年9月15日(木曜日)午後3時30分~4時45分

【第3回】令和5年1月6日(金曜日)午後3時30分~4時45分

【第4回】令和5年2月13日(月曜日)午後3時30分~4時45分

第1回研究テーマと協議、助言内容

【テーマ】幼稚園・認定こども園では「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」のうち、どの項目に力を注ぎ、取り組みましたか。小学校では「育みたい資質・能力」の3つの柱のうち、大切にしていることは何ですか。

【主な協議内容】園・小の中学校区ごとにグループ協議

園では、子どもたちの主体性を大切に遊びや活動の振り返りをしている。また、園児と対話しながら活動を行うことを大切にしている。小学校でも、主体的な活動につなげ、「ゼロからのスタート」ではないことを意識していく。

園児が主体的に行ってきた活動が、小学校になると教師主導の場面が多くなっているように感じる。

園でどのような学びを行ってきたかを小学校が認識し、教科学習につなげていくことが重要である。

 

【主な助言内容】兵庫教育大学 鈴木正敏准教授

小学校入学時の接続ポイントは「安心感」。それをつなぐために、園と小がお互いの姿を知ることが、大きな一歩である。

小学校が、子どもの主体的な活動につながる「しかけ」をどのように行うかが重要である。

接続期カリキュラムの土台は市内共通でもいいが、各校区の子どもの特徴や地域の実態や各園・小のカラーを生かすことを大切にしていく。

 

第2回研究テーマと協議、助言内容

【テーマ】令和4年度4月以降、園小にて互いの参観を行いました。どのような視点で参観を行いましたか。また、この参観から、園でできること・学校でできることは何ですか。

【主な協議内容】園・小の中学校区ごとにグループ協議

園での遊びや保育活動には目的があり、子どもたちが創造的に考える姿が多く見られた。また、5歳児の参観では、自分の考えを発表する姿が見られた。その活動を小学校でも生かしたい。園での保育活動や保育理念を具体的に知ることで、無理なく円滑なスタートカリキュラムを行うことができるのではないか。

園では、子どもたちが遊びの中で興味をもち、自主性が育まれていく活動を進めていたので、小学校でも生かしたい。また、園における遊びをどのように教科につなぐか、検討が必要である。

すべての教科から始めるのではなく、図工や生活からなら具体的なスタートカリキュラムを作成できると思った。

【主な助言内容】兵庫教育大学 鈴木正敏准教授

園小交流参観をとおして、お互いを知ることの有用性を確認し、園における援助が小学校での指導につながるきっかけになる。

園での対話的な活動は、市内のどの園も活発に行われている。このことを小学校(1年生担任)が十分に把握したうえで、スタートカリキュラムを検討していく。

「図工・生活科」に特化したスタートカリキュラムは、おもしろい。いろいろな教科を合わせる(合科的)方法は有効で、それにより、子どもたちの興味・関心を教科テーマにすることができる。ただし、自由度の尊重をしつつ、教師が見通しをもつこと。

第3回研究テーマと協議、助言内容

【テーマ】これまで園小が互いに実施してきた参観内容等をもとに、本市カリキュラムの柱となる「視点」について

【主な協議内容】園グループ

「人とのかかわり(人間関係)やつながり」が大きな基盤である。「興味・関心」「自分で考えて行動」も大切な視点となる。

「自分のことを伝えることができる」「本当に困ったことが言える」力を育むためには、乳幼児から自分で選ぶ・遊びや活動を選択できる保育や環境作りが大切である。

園では、答えや結果のみでなく、過程を重視している。その中で、目標をもたせて可視化させることで意欲が高まる子もいれば、しんどい子もいる。それぞれに寄り添う保育が「個別最適な支援」につながっていく。

【主な協議内容】小学校グループ

園では、自分で考えるという部分を大切に、育まれている。

幼児期は、「読む・書く」の活動より、非認知能力の育成につながる活動を大切に取り組んでほしい。そして、「自分の得意なこと・意欲」「人とのかかわり」「気持ちの切り替え」「やってはいけないことへの理解」等を重視することで、小学校では、「自分のことが言える」「友だちのことをよく知っている」ことを土台に、更なる意欲を育みたい。

【主な助言内容】兵庫教育大学 鈴木正敏准教授

カリキュラムの視点には、非認知能力の育成が1番大切である。

小学校では、協議にもあったように「困ったことや自分のことを伝えることができる」ことが必要である。そのために、スタート・アプローチカリキュラムのどちらも、「自分のことが言える」という視点を含んでいく。

園で大切にしている「自分で考えて行動」「人とのかかわり」が小学校にもうまくつながれば、小学校での学習でも、目標をもって意欲的に取り組めるようになる。

結果ではなく過程を大切にした保育や、園児自身が試行錯誤をしながら、お互いのことが伝え合える仲間を作っていくことは、幼児期でしかできない。その中で、育まれたお互いを認め合う関係性は、小学校以降の学習にも大きく影響する。

カリキュラムの視点は、「非認知能力」、特に「人とのかかわり」でつなぎ、園小それぞれにメリットがあるようにしていく。

第4回研究テーマと協議、助言内容

【テーマ】本市アプローチカリキュラム試案(幼稚園作成)から考えられる内容の具現と、これをもとにした「スタートカリキュラム」の視点について

【主な協議内容】園グループ

アプローチカリキュラム案の「育ってほしい姿」は、学期ごとの教育課程計画をあてはめている。「育ってほしい姿」の内容は、同じ考えなので市内共通がいい。

活動例に関しては、各園の地域性やその年度における自然環境、その時の幼児の興味・関心によって違いが見られるので、各園で作成する。写真は、活動から見える子の成長が可視化できるものがいい。その中で、特に各園が大切に思って取り組んだことや、今年度意識したことを記入することで、小学校にも具体的に伝わるのではないか。

アプローチカリキュラム記入欄にある「教科とのつながり」が難しく感じる。だが、実際の教科書を確認すると、園の保育で取り組んでいることも多いので、まずは教科書の内容を知ることが大切である。※5年度園小研修で実施予定

【主な協議内容】小学校グループ

スタートカリキュラムに必要なこと

  • 園と小学校が同じ視点をもてるよう、情報を共有できる明確な視点をつくっていく。
  • 園の保育に「育ってほしい10の姿」が見える。そして、保育活動から見られた子の学びの姿が分かると、小学校でも参考になる。多くの園で取り組まれている「ドキュメンテーション」は有効。
  • 入学時は、学習よりも生活や人とのかかわり等が大切で、今後の基盤となる。

【主な助言内容】兵庫教育大学 鈴木正敏准教授

小学校入学の4月、特に最初の2週間が大切である。安心できる環境づくりと、困ったことが言える雰囲気がポイント。

3月末に行われる、園と小の引継ぎ会が重要である。小学校が、どのような情報が得たいのかを明確にして行う。個々の子どもの好きなことは、この引継ぎ会の時に園から聞いておく。

まずは、園と小学校が顔の見える関係づくりを心がける。お互いに子どもたちの成長を育むための情報を共有し合える、聞き合えることが大切である。

園は、子どもたちの育った姿を可視化して小学校へ伝えていく。(その年のアプローチカリキュラム)

 

この記事に関するお問い合わせ先

西脇市教育委員会 教育創造部 幼保連携課

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