「ひと通りそろう田舎」で見つけた理想の働き方

森本諒さん(森ノ本珈琲)
香川で育ち、大学進学を機に京都へ。建築からコーヒーの世界へと歩み、自分らしい生き方を模索するなかで辿り着いたのは、奥さまの地元・西脇市でした。
2024年にコンテナハウスの自家焙煎コーヒー店をオープンした店主。西脇で「理想の暮らしと店舗」を叶えるまでの想いに迫りました。
(以下、森本さん談)
知らなかったまち・西脇市
“香川・京都での暮らしを経て知った、緑豊かな山と川のまち”
香川県で18歳まで過ごし、大学進学を機に京都で約13年を過ごしました。海が身近な環境で育ちました。当初は西脇市の存在や場所も知りませんでした。西脇出身の妻との出会いがきっかけでこの地を知り、初めて訪れた際には、緑豊かな「山と川のまち」という印象を受けました。
コーヒーへの想いと「自由な働き方」の原点

“憧れたのは、自由に楽しそうに働く大人の背中”
高校時代に友人とかっこつけて飲み始めたコーヒー。当時は衝撃的な美味しさを感じたわけではありませんでしたが、地元のコーヒー店の店主の豆を焼酎につけながら楽しそうに働く姿の影響や、学生時代の喫茶店巡りを通じて、「自分のペースで働けるスタイル」に魅力を感じるようになりました。
大学では、建築士だった祖父の影響もあり、建築を専攻し建築士を目指していた時期もありましたが、昔ながらの終身雇用に縛られず、自由なライフスタイルを選ぶ道へと進みました。そして、京都の自家焙煎珈琲店での11年経験を積んだことも、自身の店を持つ大きなきっかけとなりました。
コンテナハウスという選択と、お店へのこだわり

“無理のない選択と、妥協のないおもてなし”
現在の店舗は妻の実家の敷地を活用し、あえて「コンテナハウス」という形態を選びました。西脇市には他にないスタイルですし、万が一の際にも柔軟に対応できるスマートさも兼ね備えています。
店舗運営ではプロとしての「オン・オフ」を大切にしており、身なりを整え、コーヒーインストラクターのバッジを着用してカウンターに立っています。自家焙煎のコーヒーはもちろん、イタリア製の上質な器など、細部まで妥協しない空間づくりを大切にしています。
最近では「tamaki niime(タマキニイメ)さんに行く前に」と寄ってくださる方や、他府県・近隣の丹波市など遠方から訪れてくださるお客様も増えており、本当にうれしい限りです。
移住して感じた「西脇の住みやすさ」と魅力
“休日に癒されるお気に入りスポット”
実際に生活してみて、西脇は「生活に必要なものがひと通りそろってるまち」で、とても住みやすいと感じています。休日には、前坂から登る白山(はくさん)から見る景色がお気に入りスポットです。
移住やお店づくりを考えてる方へ

“最後に、移住や地方での開業を迷っている方へメッセージをいただきました”
西脇市は若者の流出という課題を持ちつつも、Uターンで戻ってくる人や、他地域から移住して新たなお店を開く人が増えている地域だと実感しています。
歴史的に播州織や農業で栄えた背景があるからか、良いものや質の高いサービスに対して、惜しみなく価値を認めてくださる住民気質を感じます。外部からの新しい挑戦にも寛容なので、個人店を始めたい人や豊かな環境で暮らしたい人にとって、西脇は挑戦しやすく魅力あふれるまちです。
ちなみに、移住や店舗開店を考えているなら、新築よりもリノベーションや空き家バンクの物件を活用するほうが、コスト的にも賢い選択だと思います。

コンテナハウスの窓から外を眺めれば、緑豊かな山々と澄んだ空気が包み込む西脇ならではの風景。カウンター越しに漂うコーヒーの香りと、上質な器で味わう特別な時間。そこには、自分らしい働き方を見つけた店主ならではの、穏やかで心地よい雰囲気が流れています。
プロのこだわりが詰まった最高の一杯と、ほっとひと息つける丁寧なおもてなし。日常を少し離れて心を満たしに、ぜひ気軽に足を運んでみてください。
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更新日:2026年10月13日