理想の古民家に出会い、夢を実現
のどかな田園風景が広がる住吉町。ここで理想の古民家と出会い、無農薬野菜などの厳選食材を使用した焼き菓子を提供する「つむぎ菓子店」をオープンしたのが、岩崎朝美さんです。
岩崎さんは「心も体もバリアフリー」をお店のコンセプトに、誰もが入りやすいお店づくりにこだわり、お菓子に使用する食材は自ら農家まで足を運んで厳選。また、アレルギーにも対応したレシピを考案するなど、「より多くの人を笑顔にしたい」と目を輝かせます。
事故の経験を生かし、店内をバリアフリーに
岩崎さんはかつてクラリネット奏者を目指していました。しかし、23歳の時に交通事故に遭い、足が不自由で車いすや松葉づえでの生活を約2年間送りました。「外に出るのも億劫だった」と当時を振り返る岩崎さんは、事故の経験を生かし、店内にスロープや段差のないフローリングを設置。トイレも車いすで入れるように引き戸にするなど、徹底してバリアフリーにこだわりました。
西脇に移住して感じた「人とのつながりの大切さ」
お店のオープン直後、食事の時間も確保できないほど多忙な日々を送っていた岩崎さん。その様子を心配した近所の方が新鮮な野菜やお弁当を届けてくれたそうです。岩崎さんは「移住するまでは知り合いや友達ができるか不安だったけど、地域の方がとても温かく迎えてくれて、一人じゃないと感じることができた」と移住した当時を振り返ります。
「人と人との縁を”つむぐ“お店に」
岩崎さんは音楽経験を生かし、コンサートも企画します。焼き菓子やコーヒーと一緒に、ピアノやバイオリン、チェロの生演奏が楽しめるコンサートは、すぐに予約が完売するなど大好評のイベントとなっています。
岩崎さんは「ここで出会った人との縁を大切に、これからも人と人との縁を“つむぐ”お店にしたい」と抱負を語りました。
※岩崎さんの「崎」の字は、山に立つ可です。
更新日:2020年12月28日