栄養部

　近年高齢化により、骨折や寝たきり、低栄養から起こるサルコペニア（痩せ）・フレイル（虚弱）が課題となっています。また、糖尿病や高血圧などの生活習慣に加え、これらの疾患は食生活を含めた生活習慣が影響しています。より早い段階から食生活の改善（適正な食事療法）を行い、疾病の予防および治療を支援することが私たち管理栄養士の役割と考え、業務に携わっています。

理念

安全でおいしく、患者様に喜ばれる食事の提供

基本方針

衛生管理を徹底し、安全な食事を提供します。
適時適温給食の提供に努めます。(温かいものは暖かく、冷たいものは冷たい状態で食事を提供します。)
チーム医療に力を入れ、患者様一人ひとりに合った食事を提供し、一日でも早く健康を取り戻していただけるように努めます。
疾患の予防・治療、退院後の食生活になどについて、一人ひとりに合った、わかりやすい栄養指導・相談を行います。

上記の理念と基本方針に基づき患者様にお食事の提供を行っています。　　

栄養部の業務内容

入院診療計画

医師、看護師など関係職種と共同して策定しています。

栄養管理

　入院診療計画に沿って、患者様一人ひとりの栄養評価を行い、栄養状態や摂食機能に応じた食事内容を検討し、栄養管理計画書を策定しています。

　定期的に評価を行い、栄養管理計画書の見直しを行っています。栄養状態が不良の場合には、NST(栄養サポートチーム）介入の提案などを行い、栄養状態の早期改善に向けた取り組みを行っています。

栄養指導・相談

主治医の指示のもと、糖尿病や脂質異常症、高血圧症などの生活習慣病や、腎疾患、術後の食事等について個別栄養相談を実施しています。

　予約制となっていますので、ご希望の方は主治医にご相談ください。

　また、糖尿病や腎臓病の教育入院や外来の糖尿病教室、妊産婦教室でも食事についてお話をしています。糖尿病教室では年1回、お食事会も開催しています。

糖尿病教室　お食事会の様子

チーム医療

•NST（栄養サポートチーム）

　低栄養または低栄養の恐れがある患者様を対象に、医師・看護師・薬剤師・管理栄養士等の多職種がチームとなってカンファレンス・回診を行い、栄養評価や適切な栄養療法を提案しています。

　栄養状態の改善、原疾患の治癒促進、合併症予防等を目的とし、治療を支援しています。

その他

　褥瘡回診や糖尿病カンファレンスに参加し、多職種によるチーム医療に努めています。

お食事について

　入院中は、主治医の指示に基づき、患者様の病状や状態に応じたお食事の提供を行っています。また、旬の食材や季節の行事食などを取り入れ、入院中でもお食事を楽しんでいただけるような工夫を行っています。

食事の種類

一般食
　常食・軟菜食・分粥食など
治療食
　糖尿病食・腎臓病食・心臓病食・術後食など

患者様の状態に合わせて

刻み食・ブレンダー食・ミキサー食
　摂食嚥下障害のある患者様には、状態に合わせて食べやすい形態の食事提供を行っています。
アレルギー対応
　卵・牛乳・小麦・そば・ナッツ・甲殻類・魚・肉・果物など食物アレルギーのある患者様には、管理栄養士が聞き取りを行い、アレルギー食品を除去したお食事の提供を行っています。
その他
　病態や治療によって、食事が十分にとれていないなど栄養量が不足している場合には、食事内容の調整や栄養補助食品を付けるなど、個々の対応を行っています。