ものづくりのまちで、オリジナルの鞄製作に挑戦

 堀井悠次さんは大阪府出身の鞄職人。大学在学中に西脇市出身の妻・紗由里 さんと知り合ったことがきっかけで、西脇市を訪れるようになりました。

 幼い頃から、ものづくりへのあこがれが強かったという堀井さん。大学卒業後、一度は民間企業に就職しましたが、ものづくりへの思いは日に日に強くなり、すぐに退職。大阪府内の鞄製造工場に「何でもするから働かせてくれ」と飛び込みで自分を売り込んだといいます。

 その熱意が認められ、鞄職人としてのキャリアをスタートさせました。数年間の修業後、平成30年7月に西脇市内で「堀井鞄製作所」をオープン。自身のブランド「PAGOT」を展開しています。

(以下、堀井さん談)

 

個人にもスポットライトを当ててくれるまち

 西脇市に移住する前は、大阪府内の鞄製造工場やメーカーで修業を積んでいました。鞄職人は「10年で一人前」といわれるほど技術や経験が必要な仕事ですが、「失敗するなら若いうちのほうがいい」と思い、独立を意識するようになりました。

 そんな折、妻の出身地である西脇市を訪れました。以前から、古い建物が残る西脇市のまちなみが好きだったこともあり、「鞄づくりは場所を選ばないし、ここで独立するのもいいな」と。

 そう思ってからは、自分でも驚くほどトントン拍子に話が進んでいきました。私ひとりのために、周りの色んな人がサポートしてくださって。製作所をオープンしてすぐの頃には、市長がふらりと来店されたこともありました。西脇市では、人と人との距離が近く、個人にもスポットライトを当ててくれるんだなと思いました。もしも都市部で独立を目指していたら、こう上手くはいかなかったと思います。

お話し

 

西脇に来てから、子どもが生き生き

 二児の父でもあるので、子育てする環境が都市部に比べて良いのが嬉しいです。まず、こども園の敷地内に大きなグラウンドがあることにびっくりしました。ここでは当たり前なのかもしれませんが、都市部出身の私からするとすごく贅沢な環境だと思います。

 子どもと一緒に外を歩いていても、周りの人たちがあいさつをしてくれて、子どもにも話しかけてくれます。そのおかげか、西脇に来てから子どもが元気で生き生きしているように感じています。

家族写真

 

個人で勝つのではなく、まちで勝ちたい

 西脇市は、播州織に代表されるものづくりで発展してきたまち。良い生地をつくっておられる職人さんがたくさんおられます。

 製作所をオープンしてすぐ、市内の職人さんが織った播州織の生地と出会い、新作をリリースしました。今後も播州織で鞄をつくっていくため、地元の職人さんと協力し、鞄づくりに適した張りと強度のある生地の製作を進めています。

 こうした取り組みを通じて地元の良いものを取り入れることで、地元でお金を回すしくみを作っていきたい。また、ゆくゆくは若い職人を育て、私と同じようにものづくりを志す若者が地元で働けるようにしていきたい。個人ではなく「まち」で勝ちたいんです。こんな夢を持てるのも、西脇というまちの規模と環境ならではだと感じています。

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この記事に関するお問い合わせ先

西脇市 建設水道部 都市住宅課(移住定住・空き家対策推進室)

電話:0795-22-3111(代表)
ファックス:0795-22-8573

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更新日:2019年08月01日