Y字路の原点　新作「黒い光　その1」

西脇市出身の美術家・横尾忠則氏のY字路シリーズ発想の原点の姿を黒く塗り込めた新作「黒い光 その1」が完成しました。

横尾氏のライフワークともいえるY字路シリーズの絵画は西脇市西脇の椿坂Y字路からスタートしました。この場所には、横尾氏が少年時代に通った模型店がありました。2000年に故郷西脇市を訪れた際、すでに店がなくなっていることを知った横尾氏はその跡地をカメラでフラッシュ撮影しましたが、できあがった写真には逆説的に見覚えのない風景が写っていました。故郷へのノスタルジーが消えていき、単なる個人的な思い出から引き離された普遍的な個の意識が立ち上がるのに興味を抱いた横尾氏は最初のY字路作品となる「暗夜光路N市-I」（2000年横尾忠則現代美術館蔵）を制作します。

今回の新作は、こうしたY字路作品の発想の原点となった場所の建物のありのままの姿を黒一色で封印しています。

西脇のまちなかに出現した黒く光る横尾氏のY字路作品の新作をぜひご高覧ください。

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